育児×ゲーム理論

ゲーム理論で育児を考える

子供の不得意、苦手なものへの対応について その2

お子さんの苦手意識、できれば減らしてあげたいですよね。前回の「子供の不得意、苦手なものへの対応について」は、その対応策として、少しずつ「ストレス耐性」を付けていきましょう。心を鍛えるのもカラダと同じように、ゆっくりと、少しずつですよー。というお話をしました。

さて、今回は子供の不得意、苦手なものへの対応についてその2として、苦手、不得手への対応を考えてみたいと思います。

親としては、何度間違えても構わないから、どんどんチャレンジして欲しい!と思っているのに、子供は苦手意識が強いものから遠ざかる「逃げる」傾向が強いように見受けられます。なぜでしょう?

様々な理由が考えられますが、ひとつは「承認欲求」の大きさ、強さが影響していると考えられます。これは、親御さんや他人からだけではなく、自己承認という自分で自分を認める事も含まれます。

人はだれしも、上手にやりたい、失敗したくない、嫌な思いをしたくない。と考えるように出来ているので当たり前なのですが、子供はそれがより強い傾向にある。という事です。

なので、勉強ひとつとっても、
得意な問題はどんどん挑戦して行くのに対し、苦手意識のある問題はなるべく避けよう、自分から取り組まないようにしよう。という感情が出てくるものある意味当たり前なのです。

では、その「苦手意識」をどのように克服して行くか?

  • ひとつは、時間が経てばなんとかなる!という開き直りの姿勢です。なんの解決にもなっていないようですが、小さいお子様の子育てにおいての苦手意識は、お子様の成長と共にできる事の範囲が格段に広がって行き、いつの間にやら簡単に対応できるようになる事もしばしばです。大人とは物事の吸収力が格段に違いますし、カラダの成長も伴い脳ももちろん成長して行きますので、「他の子ができる事がなんで!」と焦って、苦手なものを克服させようと追い詰めて「ストレス」を与えてしまうより、「時間が経てば自然にできるようになる。」という余裕を、親御さんが持ちつつ接した方が良い結果につながる可能性が高いはずです。
  • もうひとつは、成功体験の積み重ねです。苦手意識が「失敗して、評価が下がるのを恐れる(自分から、親からの)心からきているのであれば、思いっきりハードルを下げて同系統の課題に挑戦し、クリアしていく事からスタートしてみてはいかがでしょうか?こんなの簡単すぎる!と、思うレベルで良いのです。当たり前のようにクリアして、それを評価する。小さい子ならご褒美シールを貼るとか。成長に合わせて評価への褒美の内容は変化させるにしろ、クリア→評価を繰り返し、小さな成功体験を繰り返して行くのです。出来て当然の課題をクリアして評価されても嬉しくなさそうですが、意外な事に、それでも脳内ではドーパミンが分泌されて、少し気持ちよくなってしまうのです。以前にも詳しく書いていますが、ドーパミンが分泌される「作業」は自然と取り組みたくなってしまうのです。

 

重要な2点を書きました。お子様の苦手をなんとかしてあげたい!と考えている親御さんには、ぜひ参考にして頂きたい内容です。人は大人も子供も「ストレス」を与えるより「快感」を与える方が、物事に取り組みやすくなります。この基本を上手に応用していけば、お子様の苦手意識、少しは減らしてあげられそうですよね。

 

ただ、ピーマンが嫌い!など物理的な「苦手」に関してはまた別の問題になりますし、そういう類の苦手、嫌いに対する有効な対応はまた別の機会に考えましょう。

余談になりますが、お子様に成功体験を思い出させるのも忘れないでください。小さい頃に苦手だったものが、成長につれて簡単にできるようになった経験を、改めて話ししてあげる。失敗ばかりだったものが出来るようになった事を客観的事実として、話してあげる事は、子供が自分自身で自分の成長を改めて感じられる良い機会だと思います。

 

ぜひ、「小さい時は…。」「でも今は…。」のように、どんどん成功を重ねて成長している事を実感させてあげてくださいね。


では、また!